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潜在欲求を可視化!ギア好きのための家「THE HOUSE GARAGE PROJECT」が拓いた新たな市場とは

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INDEX

家をまるごとガレージに。THE HOUSE GARAGE PROJECTの考え方。

<心踊るガレージライフ>をテーマに掲げるライフスタイルブランドGORDON MILLERとDoliveがコラボレーションしたTHE HOUSE GARAGE PROJECT。(コラボレーションの詳しい背景は、こちらから!)
その特徴は、家をまるごとガレージと見立てた大胆なデザイン。屋外でも、屋内でもない第三の空間=ガレージを家の中心に配置し、趣味に没頭したり、家族や仲間と集ったりする時間をつくっていきます。2021年のリリース以降、全国での施工実績も増加。Doliveの人気商品のひとつとなっています。

この記事では、プロジェクト開発に関わった2人のメンバーに話を聞きました。

“ガレージハウス”ではなく“ハウスガレージ”。このネーミングに想いが詰まっている。

ーーTHE HOUSE GARAGE PROJECTは、家の中心にガレージを配置した間取りが特徴的ですよね。どのような経緯で、この設計に至ったのでしょうか。

田村:従来、ガレージというと、どこか「男くさいもの」であったり、「豪邸に付いているもの」といったようにイメージが限られていたんですよね。もう少し選択肢の幅があってもいいはずだとずっと思っていました。

寺田:家とクルマって、どちらも暮らしを豊かにしてくれるもの。本来、セットであるべきだと思うんです。資金に余裕のある人はガレージを作れますが、今、だいたいの世帯はそのまま家の前に駐車するか、良くても家の前にカーポートを設置するしかない。自分の愛車が大切なのは皆同じなのに、選択肢が少なくてもったいないなと。

最近は女性でもキャンプや釣りなどアクティブな趣味を楽しむ人が増えてきました。「アウトドアギアのデザインがかわいい」と言って収集している人も結構いるんですよ。そういう人たちにとって、ギアなども飾れるようなちょうどいい「ガレージがある家」って、なかなか市場にないんですよね。
「男くさいもの」でもなく「豪邸に付いているもの」でもない、ガレージ空間そのものを楽しむことができるライフスタイルを提案したいと思っていました。

ーーすでに市場には潜在的な需要があったけれど受け皿がなかった、と。

田村:そうですね。ただ、大切なのは、受け皿になれる力のあるブランドとタッグを組むこと。その点、GORDON MILLERは、クルマと、アウトドアと、ファッションの感覚がミックスされた唯一無二のライフスタイルブランドです。カーブランドでもなく、アウトドアブランドでもなく、ファッションブランドでもない。その独特の存在感と感性には、社内メンバーも惹かれていました。

寺田:GORDON MILLERさんの場合は、「ガレージから拡張するライフスタイルを提案したい」。Doliveの場合は、「既存のガレージハウスへの概念を変えたい」。お互いに、既存の市場に対して新たな可能性を提案したいというスタンスで活動していることもあり、思想レベルではとても共感するところがありました。ガレージの優先度をあげていくことで、住宅業界に新たな世界を拓く……そんな想いは、当初から一致していたような気がします。

田村:転換点となったのは、プロジェクト名が決まったとき。「ガレージの機能が付いている家=ガレージハウス」ではなく、「家の機能が付いているガレージ=ハウスガレージ」と、今回のプロジェクトを定義したんです。この名前を付けたことによって、目指していたものが、より明確になりました。これまでのガレージハウスの文脈に、あえてアンチテーゼを投げかけるような挑戦的なネーミングに、期待が高まったのを覚えています。

キーワードはガレージライフ。ありそうでなかったかたちを可視化したら、新たな市場が見つかった

ーー市場からの反応はいかがでしたか?

田村:もともと「アウトドアというキーワードでデザイン性の高い家がほしい」という声は、取扱店さんからもあがっていたんです。土間スペースがある家も市場にはありましたけれど、そのままクルマを乗り入れて、ハッチを開けて荷物を出し入れできる家なんてない。だから、プレ発表の段階から期待値が高くて、みなさんに楽しみに待っていただいていた感覚がありますね。

寺田:ユーザーさんからの反響もすごかったですね。
プレスリリース後、アウトドア雑誌『GO OUT』がInstagramで紹介してくれたんですが、その投稿に5000以上も「いいね!」がつきました。またリリース時は、実棟はなく、パース図のみの情報だったんですが、発表直後に取扱店さんに問い合わせが入って受注につながったことも。ビジュアルのインパクトが強いので、それだけで多くの人の心を掴んだのだと思います。

そして、実棟が建ってからは、アンケート付きのプレゼントキャンペーンを実施しました。正直、「100件くらいアンケート回答が集まればいいかな」と思っていたんですが、回答数は想定の10倍以上。「ここまで市場の熱が高いのか」と思いもよらない反響がありましたね。そこで、ユーザーのガレージライフについての想いや期待、課題などを知ることもできました。

ーーどうして、ここまで手応えを掴むことができたのでしょうか?

田村:うまく潜在欲求にアプローチできたからかなと思います。デザイン性に優れたガレージハウスというありそうでなかったかたちを可視化して、新たな市場を見つけることができた。
あとは、ターゲットをクルマ好きに限定しなかったこともポイントかもしれません。アウトドアが好きな人、ギアを愛する人……。そういった人の「あったらいいな」をかたちにしようと思っていました。

寺田:クルマも、ある意味ギアなんですよね。そこの視点は、とても大切で。「クルマ好きのための家」と限定すると間口は狭くなるけれど、「ギア好きのための家」となると一気に間口は広がります。クルマやバイクのアイテムも、キャンプギアも、サーフィン道具も全部ギア。だからこそ、クルマ系メディアはもちろん、ライフスタイル系メディアやファッション系メディアにも取り上げてもらえたのかなと思います。

田村:荷物が多いけれど、ガシガシ出し入れしたい……そういったニーズって幅広くあると思うんですよね。でも、家の外の倉庫に入れてしまうと、出し入れも面倒だし「モノを置く」だけで終わってしまう。でも、THE HOUSE GARAGE PROJECTならば、家の中にガレージがあって、ロフトやリビングなど、どこからでも中の様子を見ることができる。「モノを置く」という機能的な価値だけでなく「モノを愛でる」という情緒的な価値も求めるギア好きの人の心をくすぐる設計になっていると思いますね。

寺田:ギアを置いたり、愛でたりするだけでない、新たなガレージライフを実践してくれるユーザーさんも出てきました。たとえば、クルマは家の敷地内の別場所に停めて、ガレージはバイクとシアタールームにしている施主さんもいます。

田村:一人でギアを愛でてもいいし、家族や友人と集ってもいい。「第二のリビング」のようなかたちでガレージの概念を拡張してくれるのが、私たちにとってもうれしいですね。

GORDON MILLERと組んだからこそ見える未来と、スケルトンインフィルを活かした新たな展開。

ーーこれからのTHE HOUSE GARAGE PROJECTの展開について教えてください。

寺田:DoliveとGORDON MILLER、それぞれのユーザーさんに他方のブランドの魅力を知ってもらう機会を増やしていきたいですね。
Doliveでは、全国の取扱店さんがTHE HOUSE GARAGE PROJECTを建て始めています。中には、モデルハウス兼事務所として活用するところもあります。そこでGORDON MILLERさんと一緒にポップアップイベントを実施しても面白いかもしれません。

ダイハツ・ハイゼットカーゴをベースにした、GORDON MILLER初の軽自動車

寺田:一方、GORDON MILLERさんは、新しく軽自動車を展開したり、オーナーさん向けのキャンプを開催していたりして、着実にユーザーの輪を拡げていると聞いています。そういった取り組みの中で、この家をご紹介いただくタイミングもあるかもしれないですよね。

家をきっかけにGORDON MILLERを知ってもらう、GORDON MILLERをきっかけに家を知ってもらう……。そんな循環ができたらいいなと思っています。

田村:THE HOUSE GARAGE PROJECTの商品ラインナップとしては、平屋タイプと狭小地向けの3階建てタイプの2パターンなんですが、現在、取扱店さんと一緒に2階建ての事例をつくっています。

田村:その根底にあるのは、内外装ともに統一されたデザインモチーフを、躯体に合わせて表現していくDoliveのスケルトンインフィルの考え方。「3階建てにするほど土地は狭くないけれど、平屋ほどの広さもない。だけど、THE HOUSE GARAGE PROJECTのデザインで家をつくりたい」、そんな施主さんの声に応えました。

この家を一つの事例として展開することで、よりユーザーさんのイメージの幅を広げていきたいと思いますね。注文住宅でも、建売住宅でも、規格住宅でもない、カスタムする家という新たな選択肢。Doliveの思想を体現する上でも、重要なプロジェクトになっています。

家をまるごとガレージに。

そんな発想のもとに生まれたTHE HOUSE GARAGE PROJECT。

ガレージは、ただ「クルマを停める」空間ではありません。趣味に没頭するのはもちろん、シアタースペースとして使っている施主さんのように家族や仲間との時間を楽しむ空間としての可能性にも満ちています。ガレージの概念を拡張しながら、さらに新たな展開が生み出されることでしょう。

今後のTHE HOUSE GARAGE PROJECTに、どうぞご期待ください。

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