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キーワードは、イマジネーション。「Dolive アプリ」が変えていく家づくりのかたち

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INDEX

ユーザーが本当に“住みたい”家をイメージできるようになれば、家づくりのあり方は変わっていく

そもそも、なぜDolive Visionを開催しているのでしょうか?

林:Doliveは、取扱店さんあってのブランド。「もっと事業成長につながるノウハウはないか」「よりよい武器をお渡しできているか」……。ブランドを運営するにあたっては、そのようなことをいつも考えています。
だからこそ、Dolive Visionでは、少しでもパートナーさんたちに楽しんでもらいたい、そして、明日から頑張ろうと思ってもらいたい。Doliveらしく、最高にエンタメな空間をつくろうとこだわっています。

当日は、バーチャルの林が登場。参加者の注目を集めた。

Dolive Visionは3年ぶりの開催となります。今回、特に伝えたかったことはなんでしょう?

林:今回のDolive Visionのテーマでもある「Spatial(空間的)」という言葉に、Doliveのメッセージが込められています。
コロナ禍で、時代の変化が加速したと言われていますよね。でも、一体、何が変わったのでしょうか。実際、目の前にある景色はそれほど変わっていないように思います。空飛ぶクルマが街中を走っているわけでもない。透明なマントで身を隠せるわけでもない。リアルの世界では、この数十年間で大きな変化は生まれていないんです。

林:一方で、確実に「何か」は変わっている。その「何か」とは、「アプリケーション」によるものだと思っています。ファッション業界では、店頭で採寸しなくても自分にフィットした服を買うことができる世界を実現しました。エンターテインメント業界は、スマートフォンで映画を観られる世界を実現しています。

スマートフォンの中のデジタル空間はどんどん拡張していて、コミュニケーションのかたちはどんどん変わっている。非リアルの世界は、異常なスピードで進化を続けています。
しかも、今はWeb3.0なる概念も生まれて、さまざまなサービスがさらなる進化を遂げようとしている最中です。

「Spatial」、つまりデジタル空間こそが今回のテーマである、と。では、アプリケーションで住宅業界にどのような進化を生み出そうとしているのでしょうか。

林:極論をいえば、いつかアプリケーション上で家を買える世界が実現するかもしれない。

アプリケーションの中は、とても自由な空間です。制約にとらわれることなく、自分たちの想像を自由に表現できる。躯体を選んで、色を選んで、内装を選んで……とプロセスを踏んでいけば、デジタル空間上に自分の理想の家ができていて、そのまま購入もできる。そんな世界です。

林:ただ、まだまだ現実的には、アプリケーションだけで住宅購入を完結させることは難しいかもしれません。でも、ここで大切なのは自分の本当に住みたい家をイメージできるようになること。

理想をイメージできるようになれば、その瞬間から消費行動の変化ははじまります。「理想を叶えたい」という欲が生まれ、需要が発生し、その需要に応えようと供給側のインフラが整えられていく。プレイヤーからの一方的な供給ではなく、ユーザーの欲から市場は変わっていくのです。

そのような欲や需要は、これまでの家づくりと何が異なるのでしょうか?

林:これまでの家づくりって、予算や土地などさまざまな条件ありきだったと思うんです。「何歳までにマイホームが欲しい」「これくらいの予算感で建てられる家を見つけたい」「この学区で建てられる家はないかな」など。僕たちは、ここに欲を持たせたいんです。

たとえば、ファッションであれば、「ただ寒さをしのぐものを着られればいい」という気持ちだけでなく「自分好みの服が着たい」「おしゃれをしたい」といった欲がありますよね。

家づくりも、そのような感覚になればいい。「こんなライフスタイルを送るために、こんな家に住みたい」……そのようにイマジネーションを広げて、ユーザーの欲を喚起する装置が、住宅業界には足りていなかったんです。

イマジネーションを広げ・可視化する、「リファレンス」と「シミュレーション」

では、Doliveでは今後、どのようなアプローチをしていくのでしょうか。

林:これからのDoliveは、“アプリ”。住宅デザインのイマジネーションを広げるためのリファレンス(参照するもの)を用意し、生まれたイマジネーションをシミュレーション機能によって可視化する。そんな価値を提供していきます。

林:リファレンスがあれば、自分の理想を見つけやすくなる。この理想というのは、家単体ではなく、ライフスタイルを表現したものです。たとえば、LAのような西海岸沿いに住み、毎朝子どもたちとサーフィンに行って、週末はラフな格好でBBQを楽しむ。もしくは、ポートランドの森の近くで、かわいらしい木の家に住みながら森林浴を楽しむ……こうしたライフスタイルを知ると、直感的に「いいな」と憧れる人がいるはずです。それが欲というもの。まずは、こうしたリファレンスをたくさん提示していきたいと考えています。そして、デジタル空間を思う存分使ったシミュレーションによって、生まれた欲を再現するんです。

具体的に、Doliveアプリ内ではどのような機能が搭載されているのでしょうか。

林:3種類のリファレンスとシミュレーション機能を搭載しています。3種類のリファレンスとは、「Dolive Media」「Dolive HOUSE PJ」「Dolive©(ドライブマルシー)」のこと。

「Dolive Media」では、ユニークな発想の家づくりや空間アレンジのアイデアを集めることができます。「Dolive HOUSE PJ」では、メディアから生まれたアイデアを規格デザインとしてプロダクト化。実際の規格商品もリファレンスとして提案できます。「Dolive©」では、ユーザーの想像を拡げるCGハウスプロジェクトとして、さまざまなブランドやアーティストとコラボレーションしていきます。

特に「Dolive©」は、新たなDoliveを象徴するコンテンツ。
制限のない、自由なデジタル空間を活かして、ブランドやアーティストの世界観を表現した家をCGで具現化していきます。

これからはリアルだけでなく、バーチャルでも新商品開発をしていく。このコンテンツが、このリファレンスが、ユーザーのイマジネーションを増幅させていくと私は確信しています。

Dolive©の第一弾では、JeepとコラボレーションしたCGハウスを作成。

林:そして、シミュレーション機能もDoliveアプリには欠かせません。数年前から、スニーカーなどのファッションの分野では、アプリ上で型やカラーなどのデザインをチョイスして、自分好みの一足をつくるサービスが登場していますよね。今回のシミュレーション機能は、まさにその住宅バージョン。まずベースとなる躯体を選んで、屋根・外壁・窓・玄関などのデザインをアレンジする。その後、内装の素材やカラーを変えたり、窓・キッチンなどのデザインをセレクトしていきながら、理想の家をデジタル空間上に再現していく。そんなツールです。

それぞれのパーツのレギュレーションにもこだわっているので、誰がつくってもおしゃれでかわいい家が簡単に再現できるようになっています。

ここまで自分の理想の家が可視化されたら、あとはそのイメージを取扱店に持っていくだけ。イメージをベースにした、新たなコミュニケーションが生まれていくのです。

最後に、このDoliveアプリによって、工務店などの現場ではどのような変化が起きると思いますか。

林:住宅営業は、つまるところコミュニケーションビジネス。ユーザーのイメージを聞く、そのニーズに適うようにメーカーから建材を集める、職人さんをディレクションする……。これまでは、ユーザーのイメージが可視化されていなかったので、コミュニケーションコストもかかっていたと思うんです。

でも、Doliveアプリができたことで、きっとその問題も解消できるようになるはず。ユーザーのイマジネーションを可視化させる、このアプリは最強のコミュニケーションツール。普段の商談の現場で価値を発揮してくれると、私たちは考えています。


ゼロから時間と労力をかけてヒアリングを重ねていく家づくりから、ユーザー自身が住みたい家のイメージを可視化し、持ち込んでくる家づくりへ。
Doliveアプリが変えていくのは、新しい家づくりのコミュニケーションのかたち。
ユーザーにとって真の“住みたい”を叶えるツールへと、Doliveは進化していきます。
後編の記事では、Doliveのこれからの展望を、全国の取扱店さんに伝えたDolive Vision2022の様子をお伝えします。

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LIFE LABEL / Dolive主宰

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Dolive

シミュレーションからはじめる家づくり。

家づくりを試せるシミュレーションアプリと、アイデア・ヒントが集まるメディアを中心に、ユーザー発想で住みたい家やライフスタイルを考えていくためのシミュレーションプラットフォーム。
さまざまなブランドやクリエイターの発想から生まれた住宅デザインも提案しています。

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