-
住宅デザイン
自由な想像力で創造する。Dolive©️が手がけるWATCHTOWER SAUNA開発の裏側。
# Dolive©️# Dolive -
経営
住宅ラインナップ、ブランド力…。施工技術が強みの工務店に必要な、3つの武器とは?
# Dolive -
住宅デザイン マーケティング
潜在欲求を可視化!ギア好きのための家「THE HOUSE GARAGE PROJECT」が拓いた新たな市場とは
# Dolive -
住宅デザイン
『WTW HOUSE PROJECT』開発メンバーが語る「スケルトン×インフィル」を体現した家づくりとは? | #01 プロジェクトーク!
-
住宅デザイン
LIFE LABELの提案するエンターテインメント | LIFE LABEL CAMP2019 レポート編
リファレンスから新しいデザインが生まれる。ファッションと住宅の交差点。

INDEX
introduction
世界中で作られているものを独自の視点で再構築し、新たな製品として提案する人気アパレルブランド『FreshService』と、自由な発想で住宅を表現するプロジェクトDolive©とのコラボレーションによって生まれた新しいサウナプロジェクト・WATCHTOWER SAUNA。
前篇に引き続き今回も『FreshService』『Graphpaper』などのアパレルブランドのほか、空間や飲食店などのプロデュースも手掛けるクリエイティブディレクター・南 貴之さんとDolive主宰・林 哲平の対談をお届けします。
衣食住の一要素を手掛けるブランドとして、お互いの意見を交換しながら暮らしのデザインについて語りました。
FreshService×Dolive©のコラボレーションによって生まれたWATCHTOWER SAUNA

Dolive主宰・林 哲平がMCを務めるFMラジオ『What’s New FUN?』に、FreshServiceを手掛けるクリエイティブディレクター・南 貴之氏がゲスト出演したことをきっかけに生まれたWATCHTOWER SAUNA。
林と南氏、2人の共通言語である“サウナ”を、新たな視点で再解釈・再構築。FreshServiceのエッセンスのひとつ“ミリタリー”をベースに監視塔をモチーフにした新たなかたちのサウナをつくりました。

これまでブランドやクリエイターとコラボレーションしながらデジタル空間上で好きなこと・やりたいことを思うがままに想像して自由に表現してきたDolive©として、初めて実物をつくったプロジェクトです。
ファッション業界から学ぶクリエイティブのあり方
——プロジェクトを振り返ってみて、いかがですか?
南:私自身、アパレルを手掛けることが多いんですが、建物や内装のデザインを考えることもある。業界や職種もさまざまな人とコラボレーションすることが多いので、サウナをデザインすることにも抵抗はありませんでした。ただ、どんなものをつくるにせよ大切なのは、どんなコンセプトを打ち立てて、クリエイティブに落とし込んでいくか。そのディスカッションには力が入りましたね。

林:リファレンスを集めて、コンセプトを生み出し、表現する。住宅業界で僕たちはそうした取り組みを進めていますが、そのアプローチが最も進んでいるのは、ファッション業界なんじゃないかなと思うんです。マーケティングも、クリエイティブも、最先端。住宅業界は、そうしたエッセンスを取り入れることで、レガシーにとらわれず、顧客の新たなインサイトを刺激することができると思っています。だから、僕たちにとっては今回のプロジェクトは学ぶことばかりでしたね。

南:もちろん私自身も学ぶことがありましたよ。特にDolive©の思想。CGを使えば、ロケーションに縛られたり、撮影したりといった現実的な制約にとらわれなくてもプロダクトを擬似的に表現できる。実際には難しいようなシチュエーションでも何かをつくることができる。「こんなことできるんだ」と驚きましたね。これはファッションでも使えるアプローチだなと思いました。
大切なのは、暮らしのデザイン
——住宅同様、ファッションも暮らしに欠かせない要素です。FreshServiceというアパレルブランドを手掛けられている南さんにとって、住宅業界にはどのような印象がありますか?

南:僕自身、建物や内装を考えるとき、こだわりどころってたくさんあるなと思うんですよね。壁紙、トイレ、コンセント……そうしたディティールだって、一つひとつこだわったら全く違う印象になる。賃貸住宅などは特に顕著ですが、効率を求めてありふれたものを使ってしまっていないかな、と感じますね。
林:たとえば、同じアパートでも、古い海外のアパートメントをイメージすれば、途端におしゃれなイメージが湧き出すじゃないですか。そうしたイマジネーションを広げるリファレンスを提案していきたいなと思います。

南:最大公約数的なアプローチではなく、一点突破の強いコンセプトを持った住宅があってもいいですよね。古いヨーロッパでもいい、サウナでもいい、音楽や映画だっていい。そうした需要は時代を問わず一定数あるはずですから。
林:住宅の提案をデザインから始めていくことが大切だなと思います。なにも設計事務所だけがデザインを担わなければならないわけではありません。工務店だって、デザインに携わるプレイヤー。プロダクトも、暮らしそのものも、僕たちはもっとデザインしていかないといけません。
思想やイメージを喚起して、暮らしを楽しめる人を増やす
——もし南さんが住宅を手掛けるとしたら、どのような住宅になりそうですか?

南:自分のための空間だったらいいけれど、正直誰かのための空間を手掛けるのは苦手だと思います(笑)。自分の空間なら具体的に「こういう過ごし方をしたい」というイメージも湧くし、便利さや不便さも自分で受けとめればいいけれど、他の人だったら理想のイメージを具体的に落とし込むのが難しいから。
多くの人は家づくりのプロではないじゃないですか。だから、仮に注文住宅で要望を伝えたとしても、どうしても素人の意見だからデザイン的にちょっとちぐはぐになってしまうことも多いと思うんです。だから「たとえば、AとBとCがあります」と選択肢を与えて選ばせるアプローチならいいかもしれない。僕が展開しているアパレルブランド「Graphpaper」でも、スタンダードなデザインのアイテムを、シルエットやカラー、サイズから選べるようにしています。

林:南さんみたいに強い思想やイメージを持っている方は、たぶん上手にデザインできるんですよね。でも、多くの人はそうではありません。だから、僕たちは思想やイメージを喚起したい。「たとえばこんなライフスタイルはどうですか」という提案がきっかけになって、暮らしを楽しめるようになったら素敵だなと思います。
この記事に関するサービス

Dolive
シミュレーションからはじめる家づくり。
家づくりを試せるシミュレーションアプリと、アイデア・ヒントが集まるメディアを中心に、ユーザー発想で住みたい家やライフスタイルを考えていくためのシミュレーションプラットフォーム。
さまざまなブランドやクリエイターの発想から生まれた住宅デザインも提案しています。
クリエイティブディレクター 南 貴之
クリエイティブディレクター 南 貴之
Dolive主宰 林 哲平
Dolive主宰 林 哲平