正解を求めるよりも、大切なのは判断することなり。
introduction
「林P(はやぴ)の脳内探検」は、LDPの代表やプロデューサーとしての林哲平の頭の中を探検しちゃう企画。
今でこそ住宅業界のパイオニアとしてヒット商品を生み出し続けていますが、そこに至ったきっかけや経緯とは…。スタッフでさえも理解不能?!林哲平を徹底解剖いたします。
第4回目は、LIFE LABELの誕生秘話をメインに、さまざまなブランドとのコラボレーションの極意、「広告」に対する想いなど、林Pならではの視点で語り尽くします。
〈これまでの記事はコチラ〉
・その1 LDP代表「林哲平」プロデューサー脳誕生のきっかけとは!?
・その2 ロジックよりも大切なのは “熱量”とトガった情報量
・その3 マーケティングを極める理由は、めんどくさがり屋にあり?
今でこそさまざまなブランドとコラボして知名度のあるLIFE LABELですが、最初はどうやってスタートしたんですか?
取扱店が集う場で、LIFE LABELをお披露目する機会があったんですよね?
ぶっちゃけ皆さんの反応はどうでした?
林P
「LIFE LABELやります!」って堂々と宣言したものの、皆さんの空気は微妙でしたね(笑)
だからこそ、ますます本気になりました。とにかく自分たちが言えること・やれることを全力でやるしかないと。エンドユーザーに直接、アプローチすることをブレずにやろうと決めました。
LIFE LABELを始めることで、自分自身が楽しめる領域を常に持ちながら、これだな!と思えることを胸を張って伝えていきたいなって思い直したのかもしれないですね。
そこから、どうやってアプローチしたんですか?
林P
まずはアパレル業界にコラボレーションのアプローチをはじめて、初めは FREAK’S STORE と実現しました。
コラボレーションの基本はやりたいって言ってくれるところと手を組むのが重要。
あとは自分の中でコラボした時のイメージがはっきりしているか、ですね。消費者から見たときに、そのブランドのイメージが湧かないようなものは絶対にやりません。
例えばFREAK’S STOREは、自分達の世代に強い影響を与えてくれたアメカジのブランドだったから、アメリカンなデザインをカタチにしていけば分かりやすいじゃないですか。それを消費者は望んでいるわけです。
こちらは当時、無名だったけどとにかく熱意を持って何度もアプローチを続けていたら、ちょうどFREAK’S STOREがインテリア展開を始めるっていうタイミングで、先方の社長と直接お会いできる機会が生まれたんです。
そこから意気投合してコラボレーションが実現しました!
その後も数々のブランドをコラボをしましたよね。
どういった目的があったんですか?
林P
すごく極論を言えば、コラボレーションした住宅が、実際に建つか建たないかという部分のこだわりはそんなにないんです。それが全国の取扱店にとって、注文住宅や建売住宅の指標に活きるといいなと思っています。
「あのブランドとコラボしている家っぽいのを建てたい!」と消費者が思ってくれることが大切。
取扱店の皆さんには、ぜひコラボレーションした住宅を1棟は建てて欲しいですね。なぜかというと、リアルなものが見られることはとても意味があるから。
それが注文住宅や建売住宅のデザインリソースに役立ちますし、自社のブランディングにもつながっていきます。
コラボした家やライフスタイルはwebサイトで発信していますよね。それはなんでですか?
林P
消費者が求めているニーズやコンテンツを集めて、情報発信しています。
住宅に限らず、暮らしの中で今、こういうものが流行っているみたいなことは、LIFE LABELのサイトを見ておけば十分だと思うんです。
取扱店の皆さんはそれをしっかりとキャッチしていれば営業も取りやすいし、デザイン性が求められる住宅も受注できる。
僕らがやっているメディアが、住宅や暮らしに関するあらゆる指標にさえなってくれたらいいんですよ。
LIFF LABELが届けるラインナップやブランドも、消費者のあったら良いな、こんなのが欲しいなをカタチにしているだけなんです。
迷いなき道を進んでいる感、林Pらしいですが、その自信はどこからくるんですか?(笑)
林P
LIFE LABELでやっていることの全てにおいて、自信だったり戦略があるかというと、そんなにないんですよ(笑)
とにかく嘘は言いたくないから、やりたくないことをやらなかっただけ。
やるべきこととして注力したのは自分の原点でもある「広告」。マーケティング的にもデザインにおいてもすごく意識しています。
もとから広告が発するメッセージが好きなんですよ。ずっと前から世の中に溢れる広告について、これはどういうメッセージなんだろって考えていました。自分が気づいてない「驚き」があると、感心しちゃうし、嬉しくもなる。
その一方でこれまでのような「広告」はいつかなくなるんじゃないかなとも思っています。それを考えるとPRがますます重要ですよね。
LIFE LABELはいままで住宅業界に無かったような新しいアプローチやコンテンツを創ってきましたよね。
その秘訣みたいなものはありますか。
林P
新しいことを始めるとき、必要なことをしようと思えばパッと動けるけど、”正解”を求めると、動けなくなる人が多い。
でも、正解なんてないし、要は誰が責任を取るかだけ。決定権のある人が言ったから、会社が判断したからといってそれが正解ではないし、何より判断と正解は違うんです。
正解なんてすぐに見つからないから、判断しながら何度もやり直せばいい。
判断するためにディスカッションや会議があると思ってます。
だから参加者のレベルが高くないとダメだと思うし、しっかりと事前準備して、その判断を行動につなげることが重要だと思いますね。
さまざまなブランドとのコラボレーションを実現しながら、消費者が求めるニーズやコンテンツをカタチにしつづけるLIFE LABEL。
そこには正解よりも「判断を行動につなげる」ための準備とディスカッションを怠らない林Pならではのこだわりが…。
脳内探検の旅はまだまだ続きます。
LIFE LABELとしてのブランドを作るにあたって、最初はとにかく自分の心の中で思っていたことをコピーライターなど外部ブレーンの方にすべてアウトプットしました。
何回も打ち合わせを繰り返して、とんでもない量のコピーが生まれて、それをチェックバックする日々。
新しい事業やブランドを立ち上げる時は、デザインよりもまず「思想」を伝えることが大切。
でも、当時の不動産建築業界は、マンパワーだけで仕事してたんですよ。
コンセプトやレギュレーションがないから、役割分担も不明瞭だし、意見もぶつかりまくる。それってすごく時代遅れなことだなぁって。