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LIFE LABELとHAPPY OUTSIDE BEAMSが作る家!キーワードは“外遊び”を楽しむ拠点

0516_開発INTERVIEW

INDEX

「HAPPY OUTSIDE BEAMS」とは?

1976年創業以来、セレクトショップの草分け的存在として、常にアパレル業界を牽引し続けてきた「BEAMS」。 オリジナルアパレルブランドを中心に、国内外のセレクトアイテムや雑貨を取り扱っています。現在ではインテリア、カフェ、音楽、アートなど、ファッションの枠を超えた取り組みを展開。多様なカルチャーの提案を続けている日本を代表するブランドです。 そんなBEAMSが、2017年より展開しているプロジェクトが「HAPPY OUTSIDE BEAMS」。“外遊び”をキーワードに、BEAMSが展開する30以上のレーベルを横断しながらBEAMSスタッフ自身のライフスタイルを紹介したり、さまざまな企業やブランド、自治体などをプロデュースしています。

ファッションはひとつの手段。BEAMSが目指す「happy life solution company」とは

LIFE LABEL 田村:本日はよろしくお願いいたします。LIFE LABELとしては、今回のSunny Track Houseは満を辞して実現したプロジェクト。たくさん商品のことを語っていきたいところですが、まずはBEAMSさんのことからお話ししていければと思っています。
何よりBEAMSといえば、セレクトショップの草分け的存在ですよね。でも、僕の中ではファッションの枠に留まらないブランドというイメージがあるんです。

BEAMS 前田さん(以下、敬称略):その通りかもしれません。BEAMSは、自身のことを「happy life solution company」と定義しています。つまり、世の中にhappyを届ける会社。洋服を売ることはひとつの手段に過ぎなくて、常にお客様にとってどんなhappyを提供できるかを探しています。

HAPPY OUTSIDE BEAMS コンテンツディレクター 前田太志さん

田村:BEAMSって、ファッション業界の枠を超えてさまざまな企業やブランドとコラボレーションしていたり、メンズやレディース、音楽や雑貨などコンセプトごとに多様なレーベルがあったりするのも特徴的ですよね。

前田:そうですね。まずコラボレーションについて話すと、BEAMSには「カップラーメンから宇宙まで」というくらい幅が広いです。カップヌードルとのコラボレーションアイテムを開発したり、JAXAとコラボレーションして宇宙服を製作したり。そのほかにも大分県別府市の地域振興プロモーションを手掛けたり、ホームセンターのカインズさんとコラボレーションしてエプロンを製作したり……例を挙げればきりがないくらい、BEAMSはさまざまなコラボレーションを展開してきました。
その背景にあるのは、どの分野でも、世の中の人を満足させたり、喜ばせたりしている存在でいるという認識。それらに敬意を持ちながら、BEAMSらしく解釈して、happyを届けることにこだわりを持っています。

田村:コラボレーションするのは、happyを提供するために必要だからなんですね。それでは、多様なレーベルがあるのは、どんな背景があるのでしょう?

前田:BEAMSには30以上のレーベルがあります。それらはスタッフの「好き」という想いが高じて立ち上がったものばかり。「こんなことがあったらいい」「こんなことやってみたい」というスタッフ自身が求めるライフスタイルをかたちにしようとする中で、どんどん増えていきました。

LIFE LABEL&Dolive セールスディレクター田村友一

田村:たしかにBEAMSのスタッフさんはみんな“プロの趣味人”というか、暮らしを楽しんでいる人が多いように感じます。そのライフスタイルがそのまま仕事にもつながっているんですね。

前田:そうですね。特に今回LIFE LABELとコラボレーションしているHAPPY OUTSIDE BEAMSは、BEAMSスタッフのライフスタイルにスポットを当てたところから始まったプロジェクトです。BEAMSの中には、音楽フェスに行ったり、釣りに出かけたり、サーフィンしたり、“外遊び”を満喫しているスタッフがたくさんいます。そうしたスタッフが表現する自分なりのスタイルやこだわりってすごくかっこよくて、何より“BEAMSっぽさ”を象徴していると思うんですね。

前田:あと、HAPPY OUTSIDE BEAMSは、BEAMSスタッフの外でのライフスタイルを表現したプロジェクトであることも特徴です。商品を扱うレーベルでないからこそ、商品販促の考え方では取り組まない。“外遊び”を軸に「BEAMSのフィルターを通したら、どのようにおもしろくなるか」を考え続けて表現していきます。その結果、さまざまなコンテンツが、ビジュアル、イベント、プロダクトなどとのコラボレーションに拡大しました。

外に出かける前から、「HAPPY OUTSIDE」は始まっている

田村:これまでのHAPPY OUTSIDE BEAMSの取り組みを見ると、音楽フェスのプロデュースやゲレンデでのイベント開催などわかりやすい“外遊び”の事例がある一方で、メルセデスベンツとの取り組みなど、世間一般の“外遊び”のイメージとは縁遠く感じられるプロジェクトもあるように思います。HAPPY OUTSIDE BEAMSにとっての“外遊び”とはどういったものなのでしょうか?

前田:そもそも、外に出て何かをしようとする「構想のアクション」から“外遊び”が始まっている、というのが私たちの解釈。目的地で何をするのかはもちろん、その場所に行くまでに何を着ていくか、何を持って行くか……そうやってアイテムを考えたり、選んだりする行動も「HAPPY OUTSIDE」な、大切なアクションだと考えています。

田村:今回HAPPY OUTSIDE BEAMSさんと一緒に家をかたちにしましたよね。一見すると家と“外遊び”って相反するように感じるかもしれませんが、“外遊び”を企んだり、準備したりする拠点として考えると、家も十分「HAPPY OUTSIDE」なものになる。実は「HAPPY OUTSIDE BEAMS」が掲げている“外遊び”ってすごく広い概念なんだなと感じました。

前田:“外遊び”が好きな人には2つの共通点があると思っています。それが「楽しむ」ことと「こだわる」こと。なぜそれをするのか?なぜその場所なのか?なぜそれを着るのか?なぜその道具を使うのか?……一つひとつにその人なりの理由が詰まっていて、そのこだわりを楽しそうに語るんですよね。とにかく何かにこだわって楽しんでいる人がアウトドアシーンでは多いように感じます。

前田:でも、「楽しむ」と「こだわる」というスタンスは、日常の生活にも様々なきっかけを与えてくれます。たとえば「YouTubeでフェスを観るのが好きだったけど、それでは飽き足らずに実際の会場に行った」という経験も十分“外遊び”だと考えています。「何を・どうこだわると満足できる時間・快適な時間が送れるのか」を追求していくことに“外遊び”の思想があるんです。

“外遊び”の感覚を、家の中でも味わえるように

田村:僕たちLIFE LABELも、自分らしいライフスタイルにこだわったり、暮らしそのものを楽しんだりすることを提案してきたブランド。「楽しむ」と「こだわる」というキーワードにはとても共感しています。だからこそ、HAPPY OUTSIDE BEAMSさんとのプロジェクトの実現は、とても感慨深いんですよね。BEAMSさんとしては、住宅ブランドとの取り組みは初めてとのことでしたが、いかがでしたか?

前田:私たちは、コラボレーションするときには、相手の思想やアイデンティティを理解することを大切にしています。LIFE LABELさんの場合、スタッフのみなさんが「欲しかったけれどなかったもの」をかたちにしようとしている。その姿勢は、自分たち自身が望むライフスタイルをかたちにし続けてきたBEAMSとも共鳴するところがありました。そもそも抱いている思想が似ていることもあって、Sunny Track Houseの開発では、あまりイメージがブレることなくスムーズに進みましたよね。

Sunny Track House

田村:たしかにそうですね。今回の商品コンセプトも“外遊び”が一つのテーマ。これは、たとえばバルコニーでアウトドアを楽しむ、などといった、これまでのLIFE LABELの提案と重なる部分もあって。
“外遊び”を仲間と企んでもらいたい、“外遊び”から帰ってきたときに思い出を振り返りながら盛り上がってもらいたい、キャンプなどの“外遊び”のワクワクを家でも同じように感じてもらいたい……“外遊び”の感覚をそのまま味わえる家にしようというイメージは共通していたように思います。

前田:そのイメージは、SunnyTrack Houseというネーミングにも象徴されていると思っていて。太陽を意味する「Sunny」には、“外遊び”を楽しもうというポジティブなイメージがあるし、軌跡やつながりを意味する「Track」には、それぞれの“外遊び”の楽しみやこだわりを積み重ねていってほしいという意味が込められている。本当にコンセプトにぴったりなネーミングだなと思っています。

田村:家という“ハコ”をどう使うかは人それぞれですからね。SunnyTrack Houseは、楽しみたいこと・こだわりたいことがあれば、どんな人にも似合う家だと思っています。自分らしい暮らしをぜひ紡いでいってほしいという想いは僕にもあります。

前田:「楽しむ」と「こだわる」という“外遊び”のマインドを持った人たちがこの家をどう使っていくか・どうアレンジしていくかがとても楽しみです。SunnyTrack Houseというひとつの商品の中でも、いろいろな「楽しみ」と「こだわる」が表現されれば、より豊かなライフスタイルが実現できます。

LIFE LABELとHAPPY OUTSIDE BEAMSが考える“外遊び”。それは、アウトドアシーンに限った言葉ではないと2人は言います。大切なのは、その根底にある「楽しむ」と「こだわる」というマインド。屋外だろうと、家の中だろうと、そのマインドを表現することが、“外遊び”の本質なのだとわかりました。
後篇では、SunnyTrack Houseのプロダクトにフォーカス。“外遊び”の感覚をどのように家という舞台で表現しているのか、迫っていきます。